今回は一般市民対象見学会として「琵琶湖疏水散策と工事中の地下鉄線路を歩こう!」を開催しました。参加者は応募総数319名の中から抽選に当選した39名で、朝9:20にJR奈良線 六地蔵駅前(京都府宇治市)に集合した一行は、地下鉄東西線石田駅の建設現場、作家の田村喜子氏のご講演、琵琶湖疏水散策を大型バスで移動しながら1日がかりで見学しました。当日は秋晴れで、絶好の見学会日和でした。
- 地下鉄東西線石田駅の建設現場
建設に携わってこられた京都市交通局から工事の苦労話、駅、施設や施工の概要説明をうけながら、駅舎部工事とシールド部の線路上を歩いて見学致しました。一般市民の方々は、今回の見学を通して日頃見られない工事現場を見ることができ、土木技術のすばらしさやスケールの大きさに対して興味を持たれた様子で絶え間なく質疑応答が続きました。
- 作家の田村喜子氏のご講演
バスで京都大学工学部土木総合館へ向かい、午前中の見学会を抽選で漏れた方々にも加わって頂き、作家の田村喜子氏のご講演を拝聴致しました。講演では、明治期の一大プロジェクトである琵琶湖疏水の建設に懸けた田辺朔朗像と、将来の豊かな社会の建設に傾注した男の「土木のこころ」について述べられました。現代にも通じる新鮮な感動を訴える田村氏のお話しに、会場からは多くの感激が湧き起こりました。
- 琵琶湖疏水散策
京都大学の建山助教授も加わられ、琵琶湖疏水散策へ向かいました。途中、琵琶湖疏水館や、今も関西電力の現役の発電所として稼動中の日本で最初に一般供給用として建設された蹴上発電所を訪問致しました。最後に南禅寺水路閣で田村氏を囲んで記念撮影をした後は、見学者の一人一人が「きつい、きたない、きけん」ではなく、「感激・感動・感嘆の3K」を発せられておりました。
今回参加頂いた皆様が一人でも多くの方々に公共事業の必要性や土木技術のすばらしさを伝えてもらえれば幸いと思います。最後に今回の見学会でお世話になった田村喜子氏、京都市交通局、京都大学、関西電力を始めとして御協力頂いた皆様に誌面を借りて心よりお礼を申し上げます。 |