市民幹事会では、平成16年度の土木の日コア行事「海底トンネルができるまでを見に行こう!」を開催しました。応募総数894名の中から抽選で当選した200名、小学校1年生から、69歳の方まで、近くにお住まいの方から遠くは岡山県の方まで広範囲の方々に参加いただきました。 9時に南海本線堺駅に集合し、午前中は、日立造船(株)堺工場での沈埋函製作現場、午後は4班に分かれて、夢洲トンネルの開削工事現場、大阪港咲洲トンネル避難用通路の通り抜け、船上からの大阪港内見学をしました。夢洲トンネルの海底部分になる沈埋函の製作、沈埋函につながる陸上トンネル部の開削工事、また、夢洲トンネルとほぼ同じ構造になっていて既に開通している大阪港咲洲トンネルと、まさに海底トンネルができるまでを体感することができました。当日は、雨の心配もありましたが、どうにか持ちこたえて、無事見学会を終了することができました。
- 日立造船(株)堺工場
工場内の2号ドックで組み立てられた鋼殻(トンネル本体を覆う鉄板)を、中にコンクリートを充填するために、海水に浮かせて、一旦外海へ曳航し、3号ドックに移動する作業を見学しました。また、製作を受注されているJVの方から沈埋函の製作から沈設までの一連の工事内容を説明していただきました。
- 夢洲トンネル開削工事現場
開削工事の現場では、沈埋函と陸上トンネルが接合する工区の本体がほぼ出来上がっていて、トンネル内に入って、将来、地下鉄が通る部分や道路になる部分について説明をしていただいきました。他の工区では、掘削のための仮設の鋼材が縦横に設置されたなかで、本体の鉄筋を小型の重機や人力で組み立てている様子を見学することができました。
- 大阪港咲洲トンネルの通り抜け
港区と咲洲を結ぶ大阪港咲洲トンネルは、建設中の夢洲トンネルをほぼ同じ構造で同じ工法で造られていて、夢洲トンネルの完成形をイメージするには一番わかりやすいトンネルです。今回、咲洲側の換気所からトンネル階(地下4階)まで降りて、普段は通ることのできない避難用通路を通って、対岸の港区側換気所まで歩きました。参加者の皆様(特にお子さま)は、海底を歩いているということで、妙に興奮していました。
- 船上からの大阪港内見学
咲洲オズ岸壁から乗船して約1時間半大阪港内を周遊しました。船内では、大阪港にかかる橋などの説明を受けたほか、学会幹事の手づくりで、沈埋函接合の模型実験や液状化実験、振動台を使った建物模型の実験などをして、身近な土木を体験していただきました。
- 見学会でのアンケート
回答者の92%が「とても楽しかった」、「楽しかった」と回答。土木についても、見学会を通じて「土木をより身近に感じることができた」、「土木工事のスケールの大きさを感じることができた」など、見学会開催の成果があったのではないかと考えています。
|