平成13年度関西支部技術賞 技術賞奨励賞
全方位測定傾斜計の開発・実用化
中央復建コンサルタンツ株式会社
綜合計測株式会社
大阪大学大学院 松井繁之
音声
(WAV)
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既存の傾斜計の問題点は4つ挙げられます。
ひとつ目は「温度変化により影響を受ける計器の誤差」です。
計測器は温度変化に必ず反応します。
この反応を構造物の見かけの動きとして捉えてしまうケースが多々あり、これをキャンセルするための温度補正が非常に難しいケースがあるため温度変化による反応を誤診しない機器が求められています。
二つ目は「長期計測に対する信頼性の低下」です。
土木構造物の工事は長ければ5年以上の工期になることがあり、この長期間、計器を安定させるには相当のメンテナンスが必要となります。
三つ目は「要求精度の高度化」です。
最近の計測管理値には2mmから3mmといった高い精度が求められており計測機器に対してさらなる精度の高度化が求められています。
四つ目は「任意方向の計測が不可」という点です。
例えば鉄道構造物の計測器の場合、線路方向、線路直角方向というように1軸方向の決められた方向しか計測できません。