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■ 受賞者 ■ |
■ 受賞業績内容説明 ■ |
梅新南ランプの建設 |
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大阪市建設局 |
都市部における長大メガネトンネルの建設 −阪神高速道路神戸山手線 白川トンネル− |
阪神高速道路公団 |
阪神電気鉄道本線西宮市内連続立体交差事業 |
兵庫県
阪神電気鉄道株式会社 |
プレキャストセグメント工法による開削トンネルの設計と施工 −長尾東地区改良工事− |
国土交通省近畿地方整備局浪速国道事務所
清水建設株式会社大阪支店 株式会社日本ピーエス大阪支店 |
舞鶴発電所におけるパイルド・ラフト基礎の設計・施工 |
関西電力株式会社舞鶴火力建設所
株式会社ニュージェック 熊谷・飛島・鴻池・フジタ・三井住友・金下・森本共同企業体 |
一般国道169号線道路改築(橋梁)工事 −伯母谷ループ橋その1工事− |
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奈良県吉野土木事務所
全日本コンサルタント株式会社 株式会社錢高組大阪支社 東急建設株式会社大阪支店 不動建設株式会社大阪本店 |
JR山陽本線加古川駅付近高架化ならびに加古川橋梁改築工事 |
国土交通省近畿地方整備局姫路河川国道事務所
兵庫県 西日本旅客鉄道株式会社 |
七色高架橋の計画と施工 |
奈良県五條土木事務所
株式会社長大 大成・前田・鉄建・錢高共同企業体 |
<技術賞> 梅新南ランプの建設 | |
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大阪市建設局 | |
国道423号(新御堂筋線高架)は、大阪市の都心部と大阪府北部とを結ぶ幹線道路として1973年に全線供用されて以来、大阪圏の広域的な交通の大動脈として機能してきた。しかし、近年の交通需要の増加により、区間交通量も淀川付近では往復15万台/日を超過しており、朝夕のラッシュ時をピークにほぼ慢性的な渋滞を繰り返していた。特に、新御堂筋と国道1号が交差する「梅新東交差点」については、交差点北側に位置する梅新OFFランプから流出する車両が、同交差点において国道1号と平面交差ならびに合流することが主な原因で、全国でも有数の最重点渋滞対策交差点となっていた。 大阪市建設局では、このような渋滞の緩和対策として梅新東交差点上空に、国道1号をオーバーパスして御堂筋に直接接続できる南行き出口専用ランプ「梅新南ランプ」を新たに建設した。ランプの完成により、淀川を南北に結ぶ他の競合路線の渋滞緩和、さらには大阪梅田地区を拠点とする開発プロジェクトに伴う交通需要の増大に対する支援等、効果は大きなものになると期待される。 本事業は、都市部の厳しい施工条件の中、大交通量を持つ供用中の道路の機能を生かしつつ、技術的な工夫を行うことにより渋滞緩和を達成した点が、今後の都市再生案件にも応用できると評価された。 |
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国道423号(新御堂筋線高架)と国道1号の梅新東交差点をオーバーパスする「梅新南ランプ」の完成 | |
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<技術賞> 都市部における長大メガネトンネルの建設 −阪神高速道路神戸山手線 白川トンネル− | |
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阪神高速道路公団 | |
白川トンネルは、沿道土地利用状況や道路線形の制約から上下線トンネルの離隔を最小限にしたメガネ形式を採用しており、同形式では日本最長(938m)である。また、当該地は住宅等が密集し、土被りが概ね30m以下であるため工事に伴う騒音・振動や地盤変状など周辺環境への配慮が必要とされ、さらに土砂〜軟・硬岩の地質変化への対応など困難な条件下にある。 設計・施工に際しては、施工事例の収集・分析に加え、解析的評価と計測管理による情報化施工を行った。その結果、想定作用荷重の妥当性や中間部地山補強の必要性を確認するとともに、地盤改良や先受工の補助工法が土砂部地表面の沈下抑制に有効であることを検証した。また、硬岩掘削については油圧くさびを用いた割岩工法を採用し、効率的な仕様設定と振動抑制を図った。工事は南北両坑口から実施し、これらの情報は両工区で有効に活用した。(南工区:飛島・東急JV、北工区:鴻池・日本国土JV) 今後も、土地利用など制約の多い都市部においては、トンネル占用幅の縮小や様々な環境への配慮が求められるものと予想され、本工事の成果はメガネトンネルの建設技術向上に貢献するものと考える。 本事業は、厳しい地形・線形・地質・環境条件の中、特異な形状のメガネトンネルを、同種の施工事例を収集・分析し、解析的手法により評価を行うとともに、施工段階で得られた計測結果の情報を、以降の設計・施工に反映し、無事、工事を完成させた点が評価された。 |
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白川トンネル周辺と坑口(工事中)の状況 | |
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<技術賞> 阪神電気鉄道本線西宮市内連続立体交差事業 | |
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兵庫県
阪神電気鉄道株式会社 | |
本事業は、阪神間の交通の結節点として主要な役割を担う西宮市南部を横断する阪神電気鉄道本線の踏切を除却し、道路交通の円滑化と周辺地域の都市機能の向上をはかる都市計画事業である。その内、平成13年に鉄道高架化を完了した芦屋市境・久寿川駅間工事は下記のような特色を持ち、今後の同種工事の方向性を示す有意義なものと考えられる。 (1)営業線に近接した狭隘な作業空間において、数種のホイストクレーンの採用などにより、安全に工期短縮を達成した。 (2)「宮水」と呼ばれる酒造用水である地下水の保全が課題となったが、事業者、酒造関係者、学術経験者等で構成する「宮水保存調査会小委員会」に諮りながら、設計・施工・調査の様々な工夫を、長期に渡り継続し、影響を最小限にとどめた。 (3)駅デザインの地元協議やバリアフリー施設の福祉団体との協議、事前施設確認会の開催など、利用者と良好な関係を築きながら事業を進めた。 (4)施工、景観の面から高架橋防音壁の問題点を検討し、新たな施工法を開発した。 本事業は、狭隘な作業空間を克服し、宮水の保全、駅舎景観への配慮等地域とのコンセンサスを十分に取りながら難工事を完成させた点が評価された。 |
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高架化された阪神電気鉄道西宮駅付近 | |
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<技術賞> プレキャストセグメント工法による開削トンネルの設計と施工 −長尾東地区改良工事− | |
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国土交通省近畿地方整備局浪速国道事務所
清水建設株式会社大阪支店 株式会社日本ピーエス大阪支店 | |
第二京阪道路は、京都側久御山町JCTと大阪側門真JCTを結ぶ延長26.4Kmの道路で、平成15年春に京都府の巨椋池ICから大阪府の枚方東ICまでの10.5Kmが部分開通した。同区間のうち、長尾東地区では家屋が密集する住宅地を東西に分断することになるため中央の198m区間を開削トンネル構造とし、その上部をコミュニティーゾーンとして整備した。 本事業では、プレキャストセグメント工法による新しい形式のトンネル工法を考案して開削トンネル区間の工期を大幅に短縮するとともに他工事との輻輳を軽減し、第二京阪道路の早期部分開通に貢献することができた。本工法は、プレキャスト部材同士の接合部にプレストレス導入による剛接節点と、鉄筋によるヒンジ節点とを適切に配置することで部材の発生応力を緩和し、さらに各部材の用途別断面形状を最適・軽量化して工期を短縮した。また、これらの特徴により、従来の工法では一体化したラーメン構造でしか設計できなかった断面をより力学的に有利な構造形式での設計が可能となり、今後は構造の複雑な立体交差部等への適用も期待される。 本事業は、開削トンネル工事においてプレキャスト工法の利点をあますことなく発揮し、大幅な工期短縮を実現した点や、これまで橋梁構造物に限定されがちであったプレキャスト技術に新たな道を拓いた点が評価された。 |
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プレキャストセグメント工法による開削トンネル | |
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<技術賞> 舞鶴発電所におけるパイルド・ラフト基礎の設計・施工 | |
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関西電力株式会社舞鶴火力建設所
株式会社ニュージェック 熊谷・飛島・鴻池・フジタ・三井住友・金下・森本共同企業体 | |
関西電力舞鶴発電所新設工事のうち総合排水処理施設において、合理的な基礎形式の採用とコストダウンを目的に、パイルド・ラフト基礎を採用した。パイルド・ラフト基礎は、直接基礎と摩擦杭により鉛直荷重を支持する機構であるため、従来、圧密沈下などが問題となる地盤に対しては適用が困難とされていた。当建設地は旧湾内の若い埋立て地盤であり、このような圧密沈下が問題となる地盤に対してパイルド・ラフト基礎を適用することは大規模土木工事では初の試みであった。 本業績の骨子は以下のとおりである。 (1)パイルド・ラフト基礎を採用することで、厳しい品質基準を満足しつつコストダウンを達成した。 (2)実構造物を使用した載荷試験を実施することで、貴重なデータの蓄積と設計法の提案を行った。 (3)「性能設計」の有益性を示した。 (4)計画・設計から施工そして検証まで一貫した業務を、発注者、設計コンサルタント、施工業者が協力・連携する体制で遂行し、上記の成果を得た。 本事業は、圧密沈下が問題となる埋立地盤において性能設計の考え方を導入し、パイルド・ラフト基礎の採用によりコスト縮減を図った点や、パイルド・ラフト基礎の設計、施工にとどまらず、現地計測による検証まで一貫して取り組むことにより、設計手法の確立に資するデータの蓄積を図った点が評価された。 |
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舞鶴発電所全景 | |
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<技術賞奨励賞> 一般国道169号線道路改築(橋梁)工事 −伯母谷ループ橋その1工事− | |
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奈良県吉野土木事務所
全日本コンサルタント株式会社 株式会社錢高組大阪支社 東急建設株式会社大阪支店 不動建設株式会社大阪本店 | |
伯母谷ループ橋は一般国道169号線改築事業の一環として奈良県吉野郡川上村に建設された312mのPC4径間連続ラーメン箱桁橋である。国道169号線は大和平野から紀伊半島を縦断する奈良県南東地域の日常生活を支える重要幹線道路であり、地域住民からは一日も早い道路整備が期待されていた。 本橋の工事区間は紀伊山地の急峻な地形から道路線形の決定が難しく、学識経験者からなる「基本線形検討委員会」が検討した結果、道路交通の円滑性や安全性の観点からトンネル5箇所と橋梁4箇所によって構成されるループ形状の線形に決定された。このため本橋は平面線形がR160mの急曲線となり、仮支柱を併用した片持ち張出し架設工法により施工した。さらに、本工事では橋脚基礎工である深礎杭をライナープレートによる在来工法を用いず、トンネル掘削工法であるNATM工法にて施工するなど設計当時としては国内初となる工法を採用した。 本橋は平成14年11月に無事竣工し、平成15年1月に供用を開始した。旧道に比べ安全性の向上に加えて、時間短縮の効果も大きく吉野地域の活性化に寄与できた。今後も地域住民に愛されることを願ってやまない。 本事業は、厳しい気象・地形条件の中、橋脚基礎工等に新技術を用いてトンネルと橋梁の複合ループ式道路を実現した技術力、及び地域の利便性・活性化に貢献した点が評価された。 |
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伯母谷ループ橋完成写真 | |
「一般国道169号線道路改築(橋梁)工事 −伯母谷ループ橋その1工事−」のより詳細な説明を見る |
<技術賞奨励賞> JR山陽本線加古川駅付近高架化ならびに加古川橋梁改築工事 | |
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国土交通省近畿地方整備局姫路河川国道事務所
兵庫県 西日本旅客鉄道株式会社 | |
加古川駅はJR山陽本線神戸・姫路間に位置し、東播磨地区の玄関口として発展してきたが、一方で駅周辺地域は鉄道を挟む南北地域において均質な街づくりの形成がなされていなかった。そのため南北交通の円滑化と駅周辺地域の市街地の一体化を目的とした加古川駅付近高架化、あわせて加古川の治水強化を目的とした加古川橋梁改築工事が事業化された。本事業では地域への貢献性、技術の先駆性・発展性の点において5つの特色が挙げられる。 (1)連立事業と橋梁改築事業の同時実施により、コスト削減・施工期間の短縮が図れ、事業効果を増大させたこと。 (2)保守作業に影響を及ぼす工事段階での品質管理を明確化した品質管理マニュアルを本格導入し、高品質な高架橋の施工を実現したこと。 (3)工事期間中、交差道路の落橋方法を変更し、仮踏切供用期間の短縮化と交通渋滞を大幅に緩和したこと。 (4)加古川河川内の橋脚築造の際、河川汚濁対策および制約条件から当時では施行実績の少ない硬質地盤クリア工法を採用したこと。 (5)PC下路桁施工時、関西圏の鉄道構造物としては初めて高性能軽量骨材を用いた軽量コンクリートを施工したこと。 本事業は、通常であれば単独で実施される連立事業と橋梁改築事業を一元化し大幅なコストと工期の縮減を図り、地域への貢献と事業効果を増大させた点が評価された。 |
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加古川高架・加古川橋梁 全景 | |
「JR山陽本線加古川駅付近高架化ならびに加古川橋梁改築工事」のより詳細な説明を見る |
<技術賞奨励賞> 七色高架橋の計画と施工 | |
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奈良県五條土木事務所
株式会社長大 大成・前田・鉄建・錢高共同企業体 | |
七色高架橋は、清流十津川に沿った急峻な地形に計画された全長2345mの連続高架橋(長大橋梁)である。計画にあたって「十津川道路景観検討委員会」が設置され、自然環境への配慮がなされるとともに、建設コスト・耐震性能に配慮した検討が行われた。 下部構造には、高強度材料(SD490,σck=400N/mm2)を使用することにより建設コストの縮減効果、地形改変量の縮小、さらには橋脚柱断面の縮小・統一化による工程短縮など大幅な改善を実施した。また高強度材料の適用に際しては、高強度鉄筋の材料特性、定着、変形性能の各種試験を旧建設省土木研究所において実施し、設計手法に対する徹底した安全性の検証を実施している。 上部工施工では、全長2345mの内800m区間には、国内最大級(1スパン50m)の移動式支保工による施工が採用された。施工場所は急峻な山岳地であり、片斜面・平面線形・縦断勾配・横断勾配に対応するため、移動式支保工にさまざまな工夫を取り入れ施工を実施している。 本事業は、急峻な斜面地という厳しい現場条件の中、大型移動支保工や高強度材料を採用するなどの工夫を行った点や、自然環境への影響を考慮した点が評価された。 |
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七色高架橋全景 | |
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